本日の目次
■運動の消費量はわずか
■太るかやせるかは食事で決まる
■食欲を左右する要因
■消化管ホルモンが出る運動
■近道は、やせる「生活スタイル」を身につける
運動でやせることは難しいです。
いきなりタイトルと矛盾していますが…
実際の消費エネルギーを考えると
例えば30分ウォーキングしても
消費エネルギーは約100kcal程度。
仮に半分の50kcalが脂肪燃焼分だとして
重さに換算すると…
たった7g!
運動後に落ちる体重は
ほぼ99%汗なので
体重計の数字が減っても
お腹のお肉は7gしか減っていません。
このペースで1kg脂肪を落とすには
140日必要になります。
・・・
何だか冒頭からいきなり
運動のやる気を削いでしまったかもしれません。
本当にすみませんm(_ _)m。
それでも!
運動をお勧めしたいのですが
基本姿勢として
運動をしたことを忘れ
やせるためには食事制限が必要!
ということは最初にお伝えしておきます。
やせるために運動が果たす役割は
脂肪を落とすよりも
食欲のコントロール
に関する影響が大きいと言えます。
今日の本題はここから。
1990年代に
脂肪細胞から出ている
「レプチン」という
食欲を抑えるホルモンが発見されました。
それ以来、
胃や腸から分泌される
食欲に関わる
「消化管ホルモン」
がいくつか発見されています。
以前から
満腹中枢に作用する要素
と言われていた
・血糖値
・セロトニン
・胃の拡張
だけでは
長期的に体重が
一定に戻る仕組みが
分かりませんでした。
こうした
消化管ホルモンの働きがわかるにつれ
「運動をすると食欲抑えられる」
事が解明されてきたのです。
運動すると
疲れて食欲が増す気がしますが
実際には
運動をすることで
食欲を抑える作用が起こるとは
人間の身体は不思議なものです。
では実際にどんな運動をすれば良いのでしょうか?
答えは…
何でもOK!
例えば
ゆるめの有酸素運動では
「ペプチドYY」
というホルモンが出て
食欲を抑えてくれます。
逆に食欲を増す
「アシル化グレリン」
と言うホルモンの働きを抑えるには
ゆるめの有酸素運動でも
キツめの運動でも
効果があるそうです。
条件は
少し心拍数が上がる運動をすることなので
ヨガやストレッチのように
ゆったりした運動ではダメですが
ウォーキングや水泳、
または筋トレなど
少しハアハアする運動で
気持ちよく続けられるものを
選ぶといいでしょう。
脂肪1kgは7,000kcalのエネルギーとなります。
7,000kcalと言えば
3日分くらいの食事量なので
やせるには
「やせるために何かをする」というより
「やせる生活スタイルを身につける」
ことを目標とするべきでしょう。
ぜひ
★バランスの良い食事を摂ること
★我慢しすぎずに食事を楽しむこと
★そして運動が日常の一部になること
身体を変えるのではなく
「生活スタイル」を身につけ
生き生きと毎日を楽しみましょう♪
参考文献:
摂食調節の生理学と比較医学 ―レプチンとグレリンを中心に―
石岡克己 ペット栄養学会誌 2009
Possible association of exercise with appetite and motivation to eat
Takahito Yoshikawa, Saho Yamamoto, Shigehiro Tanaka 健康運動科学 2011
Acute effect of high-intensity interval training versus moderate-intensity continuous training on appetite-regulating gut hormones in healthy adults: A systematic review and meta-analysis
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